鎌倉の家 -基礎補強、横架材白蟻状況
鎌倉の家の工事が進んでいます。
鎌倉の家は耐力壁の基礎に添え基礎で補強します。
今回の工事は耐力壁1か所に原則9尺の長さ基礎補強が必要です。
なので基礎補強はかなり多くなっています。
既存のベース底まで掘削。
続いて砕石を敷いて添え基礎が既存の基礎となじみをよくするため
表面を1cm程度斫り目荒しをします。
立上りにケミカルアンカーを打ち込みフック状にしたd10の鉄筋、アンカー筋を設置します。
こちらは添え基礎に絡めて設置するホールダウン金物。
15kN以上のところで使用しています。
立上りにはM16のボルトをケミカルアンカーで打ち込み、添え基礎内に埋め込みます。
今回の耐震基礎補強は全て内部側に造るので、構造事務所さんに教えて頂き、
こちらの金物を採用しています。古い家だと剛床ではなく根太を使用していることが多いので、
根太のフトコロ内で基礎に落とせます。大変便利です。
続いて配筋。立ち上がりに設置したアンカー筋で主筋と腹筋を掴んでいます。
立上りとベースの主筋はd13、その他腹筋、縦筋はd10@200。
ベースを打設し立上りの枠を立ててコンクリートを流し込み、
基礎補強完了です。
各所でシロアリ被害が出ていますが、リビングにも。
耐力壁の壁と天井を解体していたところ横架材のシロアリ被害を確認。
被害状況を確認するため、腐食部分を追いかけるよう解体。
直交している梁は化粧材を巻いています。こちらも解体することに。
やはり被害が繋がっており、しっかりと横断しています・・・
さらに直交してきている梁には被害はありませんでした。良かった・・
とはいっても被害は大きいです。
腐食部を切った小口。
心材までしっかり食われているところもありましたが、
やはり避ける傾向にはあるようです。
これから横架材の交換など補強工事もこれから進めていきます。
宇野
設計:古市久美子建築設計事務所