木と自然素材

木は自然の断熱材


木にさわるとほんのり温かいという経験が誰にもあると思います。例えば寒い冬の朝、コンクリートの床の上を素足で歩いたら身が縮んでしまいますが、木の床ならば平気で歩くことができると思います。これは木には熱を伝えにくいという性質があるから。熱の伝えやすさを熱貫流率という数値で表しますが、同じ厚さの木材とコンクリートを比べると、コンクリートは木の5倍も熱を伝えやすいのです。これはコンクリートが気に比べて、寒いときには冷たく、暑いときには熱くなりやすいということなのです。木は熱を伝えにくい上に、細胞は隙間にたくさんの空気を含んだ構造になっているので、急に熱くなったり冷えたりすることがありません。とくに厚みのある気は断熱性も高くなります。

 

天然の調湿効果


木は伐採してもそのまま生き続けています。だから木材は周囲の湿度に反応して、湿気を吸い込んだり吐き出したりしています。専門用語でいえば『平衡含水率』といいますが、水の水分がある温度と湿度のもとでつり合うと木材は安定します。地域や季節など条件によって異なりますが、たとえば日本の平均値としては温度20度、湿度75%の場合、含水率は15%程度で安定します。このような平衡状態にある木材は、梅雨時期のように空気中に水分が多いとき、その水分は木の細胞の空いた部分に入り込み、逆に冬の乾燥した空気中へは木材内の水分が飛び出していき、一定の含水率を保とうとするのです。これが湿度を調整するということになります。

 

温もりある無垢材の床


床材には杉や桧をはじめとする無垢材の床をおすすめしています。使えば使うほど味わいを増す無垢の床材。無垢材には調湿効果や蓄熱効果がある為、梅雨時期や夏場でもさらりとした心地よい足ざわりになり、冬場は足元が冷たくなる事もありません。また空間に安らぎも与えてくれます。床に使う木材は杉材がコストパフォーマンスが高いですが、他にも、木目が綺麗な桧材、経年変化の艶がきれいなパイン材、ナラ材などがあります。また床に使う塗料に、着色ができる自然塗料を使うことにより、空間の色合いをお好みに合わせて変えることもできます。

 

調湿効果のある内装材


内装の仕上げ方によって受ける印象もだいぶ変わります。左官仕上げの表情が楽しめる珪藻土や漆喰。これらの左官材は高い調湿効果があるので室内がジメジメしません。また化学物質を吸着分解、消臭効果も高いので安心、仕上がりもさっぱりしているので手で触れても粉が白くつきません。その他、やわらかい印象を創り出す土佐和紙や陰影が綺麗なルナファーザーなど、インテリアに合わせた仕上げ方ができます。

 

自然素材の外壁と屋根


外壁材にはガルバリウム鋼板または自然素材の左官材、屋根材にもガルバリウム鋼板を多く使用しています。ガルバリウム鋼板は、アルミニウムの不動態皮膜保護作用と亜鉛の犠牲防食作用が最もバランス良く機能する合金めっき層を有し、長時間、自己修復作用が発揮され長期にわたり鋼素地のさびを防止しますので、とても軽くて丈夫な素材です。また外壁に用いる自然素材の左官材「そとん壁」は、火山灰「シラス」を主原料に100%自然材料を使い、防水性と通気性を兼ね備えた外壁用左官材です。紫外線や雨などによる退色、劣化が少なく、さらに壁内部での結露を防いで、建物をよい状態に保ちます。再塗装や張替えといったメンテナンスも長い期間、不要になります。これらの素材は廃棄段階でも有害物質を出さないので、環境にも優しい素材です。

写真:石田篤写真事務所

 

安心で安全な自然塗料


家の中で使用する塗料は溶剤を使用せず亜麻仁油を主成分とした自然塗料や蜜蝋ワックスなどを使います。耐水性もよく、酸素透過性を維持しつつ深く浸透し、木材の表面呼吸を保持させる効果があり、また木目を綺麗に引き立ててくれる安全な自然塗料です。

 

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